医療英語にも資格が取れる検定試験とかあるの?
どうやって資格や検定試験を探せば良いのかな?
対策の方法も良く分からないし、勉強する時間もないな。

このような悩みはありませんか。

私自身も英語で医療に関わる立場から、資格を取るべきか?と考えたものの、最初につまづいたのがどんな検定試験があるのかどの検定試験の資格が役立つのかということでした。

この記事では、同じように悩む医療従事者や学生、英語に従事する人に向けて以下の情報を説明します。

・医療英語検定試験の3つのメリット

・実際の医療英語検定試験

・検定試験対策とおすすめの学習教材

検定試験の3つのメリット

外国人患者の増加やインバウンド、そして国際的な学会での発表や論文の理解、執筆など英語と切り離すことが難しくなっている医療従事者にとって、医療英語検定を受ける意味とは何かを知ることは重要です。

特に、資格を保有するということだけでなく、医学の研究や日々の業務の中で役立つ英語知識を身につける学習機会を得られるメリットがあることを知ることで、多忙な毎日の中でも少し前向きに学習に取り組めるようになるはずです。

医療英検を受験するメリットは以下の3つです。

メリット1
自分の知識が一定水準を満たした証明になる

メリット2
仕事で必要とされる英語知識を身につける学習の機会を得られる

メリット3
資格を持っていることで就職、転職そして日常の業務の中で役立つ

1.知識の水準証明 

資格を持っているということは、医療分野における自分の英語能力を表す1つの指標になります。

2.医療英語を身につける機会

個人的には、学習機会を得られるというのが非常に大きなメリットだと思います。特に医療従事者は、日々忙しく緊張を強いられる現場で働いているわけです。

そんな中で、検定受験により、否が応でも学習することを迫られるわけです。

私自身も実際に医療英検を受験しましたが、申込みまでは、常に時間を見つけて学習しようと思っても後回しになっていました。

しかし、申し込みをすると、試験までのカウントダウンが始まり、受験料も払ったのだから合格しないと勿体ない!と感じて、電車の中でアプリを使って学習したり、小さなメモノートを持ち歩いて学習したりしました。

たとえ強制的な学習機会であったとしても、時間を割いて学習するというのは非常に重要なことだと思います。

3.資格が就職、転職、日常業務で役立つ

実際に、大学等の機関において、指定された資格取得が、授業単位取得、進級等の条件になっている場合もあります。また、医療通訳では、資格により、資格を保持していない通訳よりも安定して仕事を得ることや給与などにも役立ちます。

医療機関の中では、最近、国際診療部といった、外国人に対応する部署や専門の受け入れ機関を設置しているところもあり、そのような場所での業務には、資格や、医療英検受験の際に学習したことは、役立つことが多いはずです。

勿論、受験しても、合格しなければ資格を得ることもできず、投資する時間やお金を考えても、【受験する意味はないのでは?】という考えもあるかもしれません。

実際、他の英語資格試験に比べ医療英検は、多くが年に1度の試験であり、一発勝負になります。

それでも、医療英語の知識を身につけることは、これからの日本の医療現場や、世界で医療に従事しようと考えている人にとっては益々ニーズが高まり、受験で得られるメリットも必ずあるのです。

目的別試験の解説と比較

2020年11月現在、複数の医療英語検定試験が日本で実施されていますが、一般的な英語検定試験に比べるとまだ知名度は低いのかもしれません。

目的や、得られる資格も異なるので、自分の目的に合ったものを理解して受験することが重要だと思います。

特に医療英検の受験日が年に1回程度であることを考えると、試験内容や資格を吟味して受験するのが効果的だと思います。(各試験の詳細は試験HPで確認して下さい

実践的な英語運用能力を習得する

日本医学英語検定試験
   日本医学英語教育学会
・種別:1級~4級
・時期:年1回
    1-2級👉1月、3-4級👉6月
・内容:
    1-2級👉 口頭試問やプレゼン等
    3-4級👉 筆記+(リスニング)

CBMS 医療英語認定試験
   一般財団法人グローバルヘルスケア財団
・種別:Basic、Advance👉得点を認定
・時期:年1回👉11月
・内容:リスニング、リーディング

医療通訳に必要な知識技能を習得する

医療通訳専門技能認定試験
   日本医療教育財団
・種別:通訳基礎技能者、通訳専門技能者
・時期:各年1回
   1次試験👉10-11月、2次試験👉1-2月
・内容:筆記、リスニング、通訳試験等

医療通訳技能検定試験
   日本医療通訳協会
・種別:医療通訳1級、2級
・時期:年2回
 各級とも2次試験まで
・内容:筆記、ロールプレイング等

医療現場での基礎的な会話を習得する

医療英会話技能認定
   日本医療教育財団
・条件:コース受講等 
・時期:各年1回
    1次試験👉10-11月、2次試験👉1-2月
・内容:筆記、リスニング、通訳試験等

TOPEC 看護英語試験
   プロフェッショナル イングリッシュ コミュニケーション協会
・内容:筆記、リスニング

私自身が受験したのは、日本医学英語検定試験の3級でした。

会場では多くの医学部生や看護学生、その他に英語関係の仕事をしている人もいました。老若男女を問わず大勢の受験生がいたイメージです。

各試験ともに、上級試験では、実践に即した通訳試験やプレゼンテーション、実技等があるのが特徴的です。

医学英検では、3-4級は筆記ベースの試験なので、より実践的な技能を身につけるためには、更に実践的な学習が必要だと感じます。特に英語は言葉なので、使わなければ忘れてしまいますね。

年1回程度の試験期日が多いので、計画的に準備を行う必要があります。要求される知識や技能も異なるので、自分の目標や必要性と十分照らし合わせて受験する検定試験を選びましょう。

医療英語検定試験対策

自分に合った検定試験を見つけたら、試験対策を始めましょう。

これから受験を検討して準備を始める人は、以下のような手順での対策をおススメします。

手順1
希望する医療検定試験の詳細を調べて受験する試験を決める

手順2
受験する検定試験の出題形式や内容を理解して教材を準備する

手順3
試験までの日程を逆算して学習計画を立てて学習を始める

学校や職場で受験が必要な場合を除いては、自分で受験する試験を決める必要があります。

各試験で、受験時期や回数、申込み時期、内容も異なるので、確認して決めましょう。申込み期日が迫っている場合には、忘れないうちに申込みを完了させましょう。

試験が決まったら、出題形式や出題内容を確認します。試験によっては公式の問題集が出ているので、初めて受験する際に何を学習して良いか分からない場合には、公式問題集で始めると良いでしょう。公式問題集が無い場合には、以下におススメ教材を紹介していますので参考にして下さい。

公式問題集は、小さな書店等では販売していない場合もあるので、ネット上での購入が負担も少なく速いと思います。

教材を入手したら早速学習開始です。私は医学英検3級受験の際、本番が6月半ばだったので、2月頃から情報収集、教材購入、学習を始めたのは4月になってからでした。公式の問題集を購入し、数日で一通り目を通し、その後、特に集中的な学習が必要な部分を見極めて別な教材やアプリを活用して学習しました。

以下に、私自身が使用した教材を含め、幾つかおススメ教材を紹介しておきます。

何から始めて良いか分からない方は参考にしてみてください。医療英語学習に役立つ教材については、別の記事で説明します。

・日本医学英語検定試験3・4級教本
(日本医学英語教育学会)


・Human Body
(Dorling Kindersley)


・正しく診断するための診療英会話
(ナツメ出版)


・トシ、1週間であなたの医療英単語を100倍にしなさい。できなければ解雇よ。
(株式会社SCICUS)

まとめ

受験のメリットは以下の3つです。

メリット1
知識が一定水準を満たした証明になる

メリット2
必要な英語知識習得の機会を得られる

メリット3
就職、転職、日常業務の中で役立つ

そして、試験には大きく分けて以下の3つの目的に分けることができます。

  • 実践的な英語運用能力を習得する
  • 医療通訳に必要な知識技能を習得する
  • 医療現場での基礎的な会話を習得する

今年は既に多くの試験が間もなく終了、またはCOVID-19の影響で中止になったものもあります。少しでも興味を持った方は、是非検定試験を調べて、2021年以降の受験対策を始めることをおススメします。

思い立った時に、教材を購入するだけでも一歩前進できるはずです。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事